女性ホルモンの低下
骨吸収を抑える作用がある女性ホルモンは、閉経により分泌量が減る傾向にあります。そのため、骨吸収を抑える力が弱くなることで、骨吸収が増加する（高回転になってしまう）閉経後の女性は、骨粗鬆症になりやすくなります。
骨粗しょう症
骨粗しょう症とは？
骨粗しょう症とは、骨がもろくなることで転んだり、わずかな衝撃で骨折してしまう病気です。 高齢化社会が進み、日本国内でも約1000万人以上の患者さんがいると言われ、痛みなどの自覚症状がないことがあり、気づかないうちに進行していることが多いです。そのため定期的な骨密度検査を受けることが大切です。 当院では、DEXA（デキサ）法という、腰椎と大腿骨で正確に骨密度を計測できる機器を導入しております。
骨粗しょう症の原因
加齢
骨量（骨密度）は20歳前後がピークと言われており、40歳代半ばまではほぼ一定に推移し、多くの人は50歳前後から低下していきます。特に女性は50歳代で急激に低下していきます。男性でも、女性ほどではないとはいえ、加齢性に骨密度は低下していきます。
生活習慣
習慣的な喫煙やアルコール、カフェインを過剰摂取するなど、生活習慣が原因となることも多く、生活習慣病との関連もあると言われています。若い方でも極端なダイエットをしたり、運動が不足することで骨粗しょう症になりやすくなります。
骨粗しょう症の検査・診断
骨粗しょう症は、自覚症状がないうちに進行することが多く、定期的に骨の密度を知る指標である『骨密度』を調べる検査を受けることで、進行する前に治療を始めることができます。
DEXA（デキサ）法
当院ではDEXA方式で骨密度を測定しております。骨密度を測れば骨の状態を正確に把握することが可能で、DEXA方式は2つの異なるエネルギーのX線を用いることで骨と軟部組織を分離し、正確なデータを得ることができます。腰椎と大腿骨で計測します。
血液検査
骨代謝マーカーという検査を行い、骨の新陳代謝の速さ（骨形成や骨吸収のバランス）を検査します。
骨代謝マーカーは血液検査によって測定します。
骨粗しょう症の治療
当院では、患者様の状態に合わせた治療を行っております。
薬物療法
薬物療法では、状態に合わせて骨形成促進薬（骨が造られることを促進させる）と骨の吸収を抑制する骨吸収抑制薬（骨が壊されることを抑える）を使い分けながら服用していただき、定期的な検査を行い、効果を確認しながら治療を進めます。
食事療法
カルシウムの摂取が不足すると骨粗しょう症の原因となるだけでなく、動脈硬化症・糖尿病・高血圧などの様々な病気を併発することがあります。また、カルシウム以外に骨代謝に必須の栄養素であるビタミンDやビタミンKの摂取も大切です。当院では、治療と平行して栄養指導も行っております。
運動療法
骨は適度に負荷をかけることで丈夫になっていきます。また、筋肉も適度に鍛えることでバランスが良くなりますので、運動療法は骨粗しょう症の治療に効果的です。
