拡散型体外衝撃波(圧力波)とは?
~痛みの改善をサポートする新しい治療法~
近年、整形外科やスポーツ医療の分野で注目されている治療のひとつに
「拡散型体外衝撃波(圧力波)」 があります。
手術や注射に頼らず、慢性的な痛みの改善が期待できる治療として、多くの医療機関で導入が進んでいます。
今回は、拡散型体外衝撃波とはどのような治療なのか、わかりやすくご紹介します。
拡散型体外衝撃波とは?
拡散型体外衝撃波(圧力波)とは、
体の外から特殊な振動(圧力の波)を患部に与え、血流改善や組織の回復を促す治療法です。
「衝撃」と聞くと強い刺激をイメージされるかもしれませんが、
実際には 身体に負担の刺激 を、広い範囲に拡散させて届けるのが特徴です。
✔ メスを使わない
✔ 注射をしない
✔ 入院不要・短時間で治療可能
といった点から、保存療法(手術をしない治療)の選択肢のひとつとして活用されています。
どのような症状に使われるの?
拡散型体外衝撃波は、次のような 筋・腱・関節まわりの慢性的な痛み に用いられています。
- 腱鞘炎
- テニス肘・ゴルフ肘
- 足底腱膜炎(かかとの痛み)
- アキレス腱炎
- 慢性的な筋肉の張り・痛み
- スポーツ障害による痛み
「湿布や薬、リハビリを続けているが、なかなか痛みが取れない」
といった方に、選択肢のひとつとして検討される治療法です。
拡散型体外衝撃波の働き
拡散型体外衝撃波には、主に次のような作用があると考えられています。
- ✅ 血流を促進する
- ✅ 組織の修復をサポートする
- ✅ 筋肉や腱の緊張をやわらかくする
- ✅ 痛みの感じ方を和らげる
これにより、
「痛みが和らいだ」「動かしやすくなった」 と感じる方も多くいらっしゃいます。
※効果のあらわれ方には個人差があります。
治療は痛いの?時間はどれくらい?
治療中の感覚には個人差がありますが、
- 「コンコンと軽く叩かれる感じ」
- 「ズーンと響くような刺激」
と表現されることが多く、強い痛みを感じることは比較的少ない治療です。
- 🕒 治療時間:1部位あたり 5~10分程度
- 🏥 通院治療でOK
- 💡 当日から普段通りの生活が可能なケースがほとんどです
何回くらい受ければいいの?
症状の程度や部位によって異なりますが、
- 週2回ペースで数回~数週間
- 症状の改善をみながら回数を調整
することが一般的です。
初回の治療後に変化を感じる方もいれば、
数回続けて徐々に楽になる方もいらっしゃいます。
副作用や注意点は?
拡散型体外衝撃波は比較的安全性の高い治療とされていますが、まれに
- 一時的なだるさ
- 軽い内出血
- 治療後の軽い痛みの戻り
などが出ることがあります。ほとんどは 数日以内に自然に治まることが多い とされています。
拡散型体外衝撃波は「魔法の治療」ではありません
拡散型体外衝撃波は、とても便利な治療ですが、
すべての痛みが必ず治る「万能治療」ではありません。
- リハビリ
- 薬物療法
- 生活習慣の改善
- 運動療法
などと組み合わせながら、その方に合った治療を選択することが大切です。
まとめ
✅ 拡散型体外衝撃波は、
手術や注射をせず、体の自然な回復力をサポートする治療法
✅ 肩・肘・膝・足底など、さまざまな慢性痛に使用される
✅ 短時間・低侵襲で、日常生活への影響が少ない
当院では
当院では、患者さま一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせて、
拡散型体外衝撃波を含めた最適な治療方法をご提案しています。
「この痛み、衝撃波治療が合うのかな?」
「手術はなるべく避けたい…」
そのような方は、どうぞお気軽にご相談ください。
