― 実は“家の中”がいちばん危険です ―
「外で転んで骨折したのですか?」
そう聞くと、多くの方が驚かれます。
実は、高齢者の転倒や骨折の多くは、屋外ではなく“自宅の中”で起きています。
特に冬は、家の中での転倒リスクが一気に高まる季節です。
■ 冬に“家の中”で転びやすくなる理由
冬の生活には、転倒につながる要素がたくさん潜んでいます。
- こたつから立ち上がる時のふらつき
- 敷居や小さな段差につまずく
- 靴下やスリッパで足が滑る
- 寒さで筋肉がこわばり、反応が遅れる
- 夜間のトイレ移動で足元が見えにくい
「慣れた家だから大丈夫」
その油断が、転倒につながってしまうことも少なくありません。
■ 転倒骨折で多いのが「大腿骨近位部骨折」
家の中での転倒で特に多いのが、太ももの付け根(大腿骨近位部)の骨折です。
この骨折は、
- 手術や長期入院が必要になることが多い
- 歩行能力が大きく低下する
- その後の生活の質(QOL)に影響する
といった、人生に大きな影響を与える骨折です。
■ 骨折の背景にある「骨粗鬆症」
転倒した人すべてが骨折するわけではありません。
同じように転んでも、骨折する人としない人の差があります。
その大きな要因が、骨粗鬆症です。
骨がもろくなっていると、
- 軽く転んだだけ
- しりもちをついただけ
でも、簡単に骨折してしまいます。
■ 骨密度検査で「今の骨の状態」を知ることが大切
骨粗鬆症は、痛みなどの自覚症状がほとんどありません。
そのため、骨折して初めて気づく方も少なくありません。
当院では、骨密度検査により、
- 今の骨の強さ
- 将来の骨折リスク
を確認することができます。
早めに状態を知ることで、
- 転倒予防
- 骨粗鬆症治療
- 将来の骨折予防
につなげることができます。
■ 「まだ大丈夫」と思っている今こそ、予防を
- 最近つまずきやすくなった
- 背が少し縮んだ気がする
- ご家族に骨折した方がいる
このような方は、一度骨の状態を確認することをおすすめします。
冬は転倒骨折が増える季節。
「転ばない工夫」と「折れない骨づくり」で、安心して冬を過ごしましょう。
気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
